こんにちは、今野ひろしです。
保険業界にまた、新たな歴史の1ページが刻まれました。
これまで対面での契約が絶対だった保険業界において、完全オンラインでの保険契約がついに解禁されたのです。
いち早くオンライン販売を解禁した、第一生命とプルデンシャル生命の現状に迫ります。
対面営業がメインの保険業界がコロナをきっかけに、大きく非対面に舵を切ったのは周知の事実です。
しかしながら、契約までに最低でも一度は、お客さんに直接会うことは絶対的なルールでした。
この絶対的なルールを撤廃した会社が出てきたのです。
他社も追随してくることは間違いないでしょう。
コロナが終息したあかつきには、ビフォーコロナと同じような、対面営業が主流の時代に戻ることはない。
これが私の持論なのですが、完全オンライン販売解禁によって、益々オンラインでの商談が加速して行くでしょう。
第二波が不安視されるこの状況では、非対面でもしっかりコミュニケーションが取れて、契約手続きまで問題なくできるのであれば、非対面を求めるお客さんは当然増えてくると思います。
ただし、対面営業がなくなるとは思いません。
顧客の要望に応じて対面・非対面を分け、サービスを提供することはとても重要だと思います。
しかしながら、私個人としては、保険営業パーソンに限らず、まだ自宅に人を招き入れる気にはなりません・・・。
目次
いつから”完全オンライン販売解禁”になるのか?
さて、第一生命とプルデンシャル生命が、完全オンライン販売の解禁を発表しておりますが、
(1)いつから販売解禁になるのか?
(2)販売できる保険商品は?
(3)販売可能なマーケットは?
この3つのテーマに絞って見ていきましょう。
(1)いつから販売解禁になるのか?
プルデンシャル生命は、2020年6月29日から、すでにオンライン販売を全面解禁しています。
同社の執行役員が、自社を「対面営業の権化」だと揶揄してましたが、プルデンシャル生命は社を上げていち早くリモートでの商談をスタートし、社内でオンライン商談のプレゼンテーション大会を実施し、社内への浸透とベテランの順応を加速させました。
全社でオンラインでの商談のスキルを向上させた上で、完全オンライン販売を解禁したのですから脅威です。
対面営業で磨き上げたスキルを、オンライン商談にブラッシュアップして載せることで、一気にマーケットの拡大を狙って、完全オンライン販売を解禁したと言えます。
一度も直接お会いしたことのない顧客と契約ができるようになったということは、これまでの対面営業を中心とした、プルデンシャル生命の生産性を考えると、かなり大きなマーケットを獲得できるチャンスを手にしたと言えます。
一方で第一生命の完全オンライン解禁は、年度内の実行に向けて調整中とのことです。
まだ少し先の話ではありますが、年度末に向けて他社も追随してくるでしょう。
オンライン販売は“保険商品や対象が限定される”ことが常
(2)販売できる保険商品は?
対面をしないオンライン販売の場合、商品が限定されることが一般的でした。
2020年6月から、全国のセブンイレブン2万店で、生命保険の販売が開始されましたが、販売する保険商品は「がん保険」だけでしたよね。
(参照)セブンイレブン、ついに生命保険販売を開始! その「しくみ」と「本気度」は!?
プルデンシャル生命も第一生命も、一部の保険商品に限っての解禁を予想しましたが、その予想を大きく上回り、終身保険や外貨建ての保険を含む、全ての保険商品が完全オンラインで販売可能ということに驚きました。
保険営業パーソンとしては、さらに動きやすい環境が構築されました。
(3)販売可能なマーケットは?
最後にこの重要なポイントに触れておきましょう。
オンラインで誰にでも販売が可能なのでしょうか?
プルデンシャル生命に確認をしたところ、今回解禁されたのは個人マーケット限定でした。
法人マーケットにおいては、今まで通りの対面契約が必須となるようです。
ということで、完全に解禁されたマーケットは個人保険に限定されますが、対面営業で磨き上げたスキルに、オンライン商談のメリットを掛け合わせることで、プルデンシャル生命のライフプランナーは、マーケット拡大のチャンスを手に入れたわけです。
第一生命は対象のマーケットに対しては、現時点では明言をしておりませんが、おそらく解禁のタイミングで方向性が明らかになるかと思われます。
間違いなく個人マーケットにおいては、全ての商品の販売が可能になると思いますが、法人保険の販売がどうなるかは、注目して見ていきたいと思います。
対面営業は無くならない。我々はオンライン販売というツールを手に入れただけ。
業界に先駆けて、第一生命とプルデンシャル生命が、完全オンライン保険販売を開始しました。
プルデンシャル生命はすでにシステムを全社に導入し、完全オンラインでの契約が可能になっています。
個人マーケットにおいては、すべての保険商品の取り扱いが可能です。
あなたのライバル達は既に動き出しています。
この情報を受けて多くの保険会社が、追随してくることは間違いないでしょう。
コロナによって保険業界は大きく変わりました。
対面営業をメインとしていた保険営業パーソン達に、大きな転換期がやってきています。
対面営業がなくなるとは言いませんが、様々なシーンで、対面と非対面での商談を有効に使い分けることのできる保険営業パーソンが活躍できる時代がやってきたと言えます。
なぜならオンライン販売が解禁されることで、客先に訪問するという時間と費用から解放されます。
お客さんの中には、「やっぱり対面がいい」と言う人もいますし、直接会えないのならば、契約どころか商談も進めない!と、対面にこだわる人も、特に経営者を中心にまだいらっしゃいます。
ですので、お客さんの要望に合わせて、商談のスタイルをカスタマイズできる、ハイブリッド型の保険営業というのが、これから求められる時代になっていくでしょう。
何はともあれ保険業界は、新たなフェーズを迎えました。
対面営業から非対面営業へ移行し、そして完全オンライン販売が解禁されました。
対面営業に固執し続ける保険営業パーソンには、なかなか保険が売りづらい状況になってきました。
保険業界はまだまだ古い体質にも関わらず、プルデンシャル生命と第一生命が新たな扉を開きました。
よって、保険会社だけでなく、保険営業パーソンも変化への柔軟な対応が必要になるでしょう。
まだまだ辛い時期が続きますが、一緒にこの危機を乗り越えていきましょう!