あなたは「職人」?それとも「起業家」? 
気質タイプを理解して成功に近付こう!


皆さんは、保険営業の仕事をする中で「自分の性格」をどう見ていますか?
自分の性格の長所、それを保険営業に活かせていると感じますか?

この質問に、即座に答えられる人は少ないと思います。

成功を収めた保険営業マンを観察すると、大きく2つのタイプに分けることが出来ます。

今回はこの2つのタイプ、「職人気質」「起業家気質」を詳しくご紹介します。
自分がどちらのタイプに当てはまるか、考えながらご覧ください。

 

気質タイプ① 職人気質

 

まず最初は「職人気質」から見ていきましょう。
この言葉は世間一般に広く使われており、「芸術家気質」と言われることもあります。

職人や芸術家のような気質とはどんな性格か。具体的な特徴は以下の通りです。

①仕事の質を重視する傾向
②決まった方式・ルールを遵守する
③責任感が強く、自他ともに厳しい
④こだわりが強く、頑固で我慢強い
⑤単調なパターンの繰り返しに強い
⑥柔軟な発想と発想の転換が苦手

以上の特徴から分かる通り、仕事のクオリティを第一に考えるタイプです。

これらの特徴から、発達障害ASD(自閉症スペクトラム障害)を連想する人もいるかもしれません。
確かに「ルーティンを大切にする・こだわりが強い」等のASDの特性に似ています。

では、保険営業における職人気質の長所短所を見ましょう。

長所:商品とサービスを中心に考え、教わった方式を遵守する。単調なパターンの繰り返しに耐えられる。これによってクオリティを高められる。

短所:柔軟な発想と発想の転換が苦手なため、ブレイクスルーに必要な“仕組みを変える発想”がなかなか出てこない。そのため壁に直面すると行き詰りやすい。

従って、「商談のスピードを上げる」「顧客フォローを充実させる」といったクオリティ向上による改善は出来ても、ブレイクスルーを起こすような「根本的な仕組みの変化」に辿り着くのは難しいタイプと言えます。

 

気質タイプ② 起業家気質

 

次は「起業家気質」について見ていきましょう。
職人気質と比べると、あまり聞き馴染みがない言葉です。

どんな気質なのか、特徴は以下の通りです。

①未来に生きる理想主義者
②ビジョンから道筋を考えるのが得意
③感受性が豊かで、思考がクリエイティブ
④衝動的に動くため失敗が多い
⑤単調なパターンが苦手、変化を好む
⑥非常に外交的で人を巻き込むのが上手い

以上の特徴が挙げられます。ルールに従うよりも、自分の感覚で動きたいタイプです。

余談ですが、起業家には発達障害ADHD(注意欠陥多動性障害)の人がとても多く、10人に3人はADHDなのだそうです。
ADHDは「強い衝動性・思考の多動性」等の特性があるため、起業家気質と少し似ています。

それでは、保険営業における起業家気質の長所短所を見てみましょう。

長所:実行力がある。アイデアが浮かんだら直ぐに試すので、行動量の増加が早い。周りを巻き込んで新たな挑戦をしやすい。

短所:既存のルールから外れた行動により、衝突が起きやすい。計画的に進めることが苦手。単調なパターンを繰り返し続けることが苦手。

このように即座に行動に移すため、トライ&エラーを積み重ねて経験値を増やしていけますが、計画性が欠けたまま目先のゴールへ走ってしまいがちです。
それ故に様々なトラブルが起きやすいタイプです。

 

アップルの創業者コンビから見える“弱点を補う”大切さ

 

ここまでの解説の通り、人は必ず欠点や弱点を持ちます。
今より成功に近付くには、それらを補う工夫が不可欠です。

弱点を補う方法は大きく2つに分けられます。

①自分の弱点を客観的に理解し、弱点をカバーする工夫を行う
②仲間と協力し、お互いの弱点を補完しあう

ここでは②をピックアップし、アップルの創業者コンビの具体例をご紹介します。

アップルの創業者コンビとは、誰もが知るスティーブ・ジョブズと、もう一人の創業者スティーブ・ウォズニアックのこと。

1976年、スティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアック、ロナルド・ウェインの三名によってアップルコンピューターカンパニーが創業されました。(ロナルド・ウェイン氏は創業から僅か12日後に退職しましたが、当時の企業ロゴデザインを担当しています。)

共同創業者かつ盟友であるジョブズとウォズニアック、二人のスティーブは対照的な性格でした。

スティーブ・ジョブズ
ジョブズは並外れたデザインセンスを持った天才で、発達障害(ASD・ADHD)があったと言われています。
この発達障害の影響からか、ジョブズは幼少期から突飛な行動と強烈なこだわりが目立つ人物でした。
成人以降は圧倒的な実行力とアイデアを押し通す力、周囲を引き込むプレゼン能力を発揮したため、起業家気質と言えます。

・スティーブ・ウォズニアック
ウォズニアックは6歳でアマチュア無線の免許を取得、そして独力でAppleⅠとAppleⅡを開発した天才エンジニアです。
彼はエンジニアの父から機械設計などを教わる環境で育ち、本に頼らず独学でコツコツと知識と技術を向上させていきました。
成人以降は仕事を完璧に仕上げる力、養った忍耐力を最大限に活かしたため、職人気質と言えます。

このように対極的な性格の二人は1971年に知り合い、すぐに意気投合しました。
正反対の二人が意気投合した理由として「お互い知能指数が高く話がよく通じた」「お互い悪戯好きだった」等が言われています。

こうして「ウォズニアックが熱心に製品を発明・開発し、ジョブズが先進的発想でプロダクトデザインとビジネスの仕組みを構築する」という互いの短所を補い、長所を活かす関係が出来上がったことで、アップルは世界的な巨大企業へ成長していったのです。

 

気質タイプを理解し、工夫を実行しよう

 

いかがでしたか?
生まれ持った気質というのはそう簡単に変えられるものではありません。
ですが、自分の特性を把握し、工夫することは誰でも出来るはずです。

こだわりが強くて発想力に自信がない。固定観念や先入観を変えるために普段読まないジャンルの本を読んでみよう。
衝動的に動いて何度も失敗してしまう。失敗する要因を客観的に理解するために、周りの意見を参考にしてみよう。

このように出来る範囲から少しずつ工夫していきましょう。
自分の特性を理解できれば、短所のカバーだけでなく長所の伸ばし方も分かってきます。
長所を最大限活かせるようになれば、保険営業の質の向上や仕事の幅を広げることに繋がります。

自分だけでは難しいと感じたら、周りの人の力を借りてみましょう。
アップルの創業者コンビのように、誰かが貴方の弱点をフォローしてくれるだけでなく
貴方も誰かの弱点をフォローして、互いを高められるかもしれません。

是非とも、今回の内容をご自身のタイプ理解に役立てていただき、
保険営業で実践できる工夫を見つけていただければ幸いです。

【編集部】

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