今年の初夏私(女性)は37歳で、昨年12月に産まれたばかりの息子を抱いて近所の商店街を歩いていました。当時私は、長年IT企業に勤めていていましたが、育休をもらっていたため、息子と二人の時間を満喫してました。商店街の脇道の緑道で、ぐずりはじめた息子をあやしていたとき、50歳くらいの女性と20台後半と思われる若いスーツ姿の女性が笑顔で息子に対して「かわいいね、ぼくはいくつ?素敵な洋服を着ているのね、ママに選んでもらったのー?」などと話しかけてきました。二人とも女性で、とても優しい雰囲気だったので、いつも赤ちゃんに話しかけてくる人たちと同じ、安全な人であろうと思い、「6ヶ月です。少し疲れたみたいでグズっちゃって、うるさくしてしまってすみません」と私は答えました。すると、「全然大丈夫よ。このくらいの赤ちゃんなんて、グズるもんよ。それに全くうるさくないわよー。そろそろ離乳食よねー、寝返りはいつした?お母さんはお仕事は?」など、自然な雰囲気で会話をしていましたら、お母さんになった人に向けて、親子教室などの会員の案内をしているとのことでした。親子教室くらいなら話を聞いてもいいかなと思い、パンフレットをみていると、「今ここで登録したら人気キャラクターのぬいぐるみがもらえる」と、かばんから手のひら大のぬいぐるみを取り出しました。パンフレットの中に、チラリと見えた学資保険の文字をみて、私はすぐに断りました。
しかし、若い女性が出したぬいぐるみを、息子がしっかりとホールドし、更にお口に入れてしまい、すぐにぬいぐるみを取り上げてハンカチでヨダレをふいて、「すみません、こちら買い取らせていただくか、クリーニング代を支払わせてください、会員に関しては考えさせていただきます」と言ったら、ひとまず買取やクリーニング代はいいので、会員に入ってほしい、そしたら後から同じぬいぐるみが手元に届くから息子さんも嬉しいでしょうとのことで、しぶしぶ親子教室ので会員の書類にサインしました。その後、親子教室のパンフレットを届けたいとのことで、家に訪問したいと言われ、断りたかったのですが、息子がぐずりはじめ、早く帰りたかったので、明日昼なら家にいますと言って別れました。
翌日のお昼、若い女性だけがうちにやってきたのですが、彼女が持ってきたパンフレットは、親子教室とやはり学資保険のパンフレット。それに約束のキャラクターのぬいぐるみ。親子教室の話は、そこそこに、学資保険の話題ばかりで、1時間以上熱心にお話をされ、いまここで契約したほうがいいと迫られ困っていたら、息子がお昼寝から起きて大泣きしてくれたので、今回はパンフレットだけいただいてあとは考えますといって帰ってもらいました。その後、保険会社の社名が書かれたキャラクターのぬいぐるみは押入れからでてくることはなく、保険会社の女性からの留守電も折り返すことはありませんでした。
学資保険は、もちろん子供の将来のために考えてはいたのですが、小さな子供にぬいぐるみを差し出したり、子供をダシに使うような勧誘はやめていただきたいです。その後、すっかり悪いイメージを持ってしまったその学資保険を取り扱う保険会社ですが、パンフレットをよくよくみてみると、内容は我が家にあっていてとてもいいものでした。
しかし、その学資保険にはいると、この先ずっとあの女性の営業の方と付き合っていかなくてはいけないと思うと、憂鬱すぎるため、別の保険会社の学資保険を主人と調べて、営業の方に商品の説明をお願いし、その方が以前商店街で声をかけられた女性の営業の方のように、ずるい手口を使ったりしないかを見たりして、入る保険を決めました。