トラックドライバーから製粉会社のルート営業に転職して体験した失敗談。

営業マンの体験談

トラックドライバーから製粉会社のルート営業に転職して体験した失敗談。

自分は、製粉会社でルート営業をしています。

勤続10年になりますが、小さな会社なので特に役職はついていません。
いわゆる平社員です。

今の会社に入社する前は、運送会社でトラックドライバーをしていました。

現在は朝8時~夕方5時(残業平均1、2時間)ですが、当時は朝4時~夕方3時くらいまででした。
休日は、今も前も土日祝で給料も25万円程とあまり変わっていません。

ドライバー時代は正に肉体労働でしたが、仕事自体は好きでした。
ただ、単調であった為に毎日毎日同じ事をしていると飽きてしまうものです。
当時は正社員で無かった事もあり、いずれは転職すると決めていました。

転職時に考えたのが、今までのスキルを活かしつつ、新たな仕事をしてみたいと思いました。
自分は口下手であり内向的です。ですが、そんな短所を少しでも改善出来るならと営業の世界に飛び込みました。

ルートなので、定期的に固定のお客様への訪問。多い所で毎週、少ないところでも月に一度は訪問します。

流れとしては、訪問→受注→配送→決済といった順番です。総担当数が少ないとはいえ、当社では一連の流れを全て自分一人で行います。
なので、ミスをすれば全て自分の責任であり、毎度毎度確認作業は怠れません。

会社によると思いますが、当社はルートである為、主だったノルマというものは無いですが、給料面で固定であり、人によっては面白味が無いかもしれません。(少ないですが、飛び込みもやるので、報奨金という形はあります)
配送面では今までのスキルを活かせていたので苦労することは全くありませんでした。

しかし、営業面では全くの素人であり、今でも時々苦労しています。
1番苦労したのは入社~3年目くらいですね。

一番辛かったのは、とにかくお客様が相手にしてくれない。
まあ、今思えば新人だから当然ですね。

努力しなければいけないことは沢山あったのですが、特に商品知識、積極的にコミュニケーションをとる姿勢は努力しました。

前記の通り、自分は口下手で内向的ですので、コミュニケーション面では苦労しました。(今でも苦労しています)

コミュニケーション面では、常識でありますが元気な声で挨拶。会話するときはハッキリと。そして、場の空気を読む。
とにかく、これだけは毎回意識してお客様へ訪問しました。
そして、ルートであることが幸いしました。

少なくとも、月に一度担当のお客様に必ず会います。何度も会っている度に、努力の姿勢を汲んで頂けたのか、段々と心を開いて貰う事が出来ました。
とにかく嬉しかったです。今までコミュニケーション面で成功談が無かった自分にとっては、新たな一歩でした。

しかし、慣れと同時にやってくるのが油断です。
入社して3年目、お客様と良い関係を築けてきたと感じ、油断していたのでしょう。
ライバル会社の売り込みです。
自分はお客様と良い感じに会話して、配達ミスさえしなければ安泰と甘い考えでいました。

ところが、あるお客様の売上が下がっています。社長から指摘があり、ようやく気付きました。

ある日、そのお客様の倉庫を覗いた所、ライバル会社の商品が大量にあります。以前より、当社とライバル会社、2社でそのお客様と取り引きがあったのですが、ライバル会社の商品が明らかに多いのです。
自分は慌てて、お客様に詰め寄りますが時すでに遅し。

そのお客様の売上が、以前の三分の二程になってしまいました。

原因は自分自身の慢心でした。お客様と世間話をした程度でもう一人前と勘違いしてしまったのです。
ライバル会社から売り込みがあった時お客様からは一言もなく、ただただ入り込まれてしまったのです。

自分は一人前になったつもりが、お客様からはまだ信用されていませんでした。
社長からは叱責され、何とか取り返そうとお客様へお願いに上がるも空回りして何も変わりません。

しばらくして、そのお客様へ訪問するのも嫌になり、社長と顔を合わせるのも鬱でした。もう辞めようとも思いました。
上司もフォローは入れてくれたのですが、とにかく辛くてたまりませんでした。

しかし、変な所で負けず嫌いなのか、自分の失態で辞職するのは腑に落ちない。辞職するにしても、せめて一旗揚げてからにしよう!と思い、
新たな気持ちで頑張る事にしました。

そんな自分を見てくれたのか、ある日社長から、

「少しずつでいい、他のお客様でもいい、痛手は負ったが取り返そう」

と言ってもらい、凄く楽になれました。

今でも、その時の損害を取り返すまでには至っていませんが、少しずつ、少しずつ前に進めています。

あれから7年たった今思うことは、忍耐・継続。乗り越えてから見えるものも沢山あります。
そして、ポジティブ・シンキング。終わったことをいつまでも悔いているより、次は必ず!と切り替えられる気持ちが大事だと思います。

もちろん、反省は大事ですが。