営業成績アップのために利用されていた…無駄で高額な生命保険を契約していた女性の体験談。

営業マンの体験談

営業成績アップのために利用されていた…無駄で高額な生命保険を契約していた女性の体験談。

私が20代後半で、結婚して間もなかった頃のこと。結婚を期に引っ越しをした北海道での生活と新しい職場にまだ慣れていなかった私。当時、職場に出入りしていた国内生命保険の50代女性外交員さんが、職場に来るたびに声を掛けてくれて色々と心配してくれていました。「きちんと栄養のあるものを食べている?」「こちらの生活には慣れた?」などと、母親と同年代の温かい雰囲気の外交員さんには安心感があり、いつしかよく話をするようになりました。

ある時、「結婚して生命保険には入っているの?」という話になり、「いよいよきたか・・」と身構える私。もともと加入するなら安い掛け捨ての保険でいいと思っていたのですが、おばさん外交員のうまい説明を聞いているうちに、「将来のためにこの生命保険に入るのがベストなのかも」と思うようになりました。そこで主人を説得して、主人を主契約者として勧められたその保険に加入することにしました。掛け金は給料の天引きだったのですが、決して安い金額ではありませんでした。でも当時は保険に関する知識が少なかったこともあり、細かな保険の保障内容よりも加入した満足感でいっぱいでした。その後、あれだけ頻繁に来ていたおばさんがたまにしか顔を出さないように。今考えると、私をターゲットとして親しくなって加入させて一仕事終えた・・ということだったようです。

数年経過して、私は転勤で近くの職場に異動しました。生命保険を利用することもなく、しばらくそのおばさん外交員と顔を合わせることもなかったのですが、ある時またひょっこりと「異動になったんだってね」と職場に現れました。しばらくは近況を話していたのですが、「実は・・」とやはり保険の話。おばさんの言うことには、「今まで加入していた保険の年数が経過したので、その保険を下取りとして新たな保険に入ったらどうか」というものでした。私としては、一度加入した保険は満期までずっと継続していくものだと考えていたのですが、またしてもうまい営業トークに乗せられて、さらに掛け金が高い保険に入り直すことに。その外交員の話を聞いていると、不思議とそうした方がいいような気がしてくるのです。また数年後にもう一度同じことがあり、また入り直してということを繰り返してしまい、掛け金も最初と比べるとかなりアップしていました。

最後に保険に入り直してから1年ほど経過した時に、突然「担当が変わりました」という電話があり、新たに我が家の担当になったという外交員さんと会うことになりました。何でもそのおばさん外交員は、家庭の事情で退職したとのこと。全く連絡もなかったので、ただ驚くばかりでした。そこでおばさん外交員の営業の手口を知ることに。私が加入していた保険について見直してもらったところ、「こんなに死亡保険金は必要ない」「特約が多すぎる」そしてそもそも「〇○さん(我が家)の年齢や家族構成に合った保険ではない」とまで指摘されてしまいました。そして「こんなに数年ごとに新たな保険に入り直すのはおかしい」とも。そこで初めて自分が保険に対して無知であったがために、おばさんにいいように利用されてしまったと感じました。保険に入り直すことも特約を多く付加することも、おばさん自身の成績を上げたいためだけであって、私達家族のことを考えて親身になってくれていたわけではなかったんだとショックを受けました。

新担当者の方と相談し、本当に我が家の生活スタイルに合う保険を選び、余計な特約を無くして整理すると、保険料はほぼ半分近くに。今までどれでけムダなお金を払っていたのだろうと主人にも申し訳ない気持ちでいっぱいでした。保険営業マンの方々にとっては、もちろん自分の成績を上げることが重要だと思いますが、被保険者の立場に立って考えてほしいと思います。