派遣したエンジニアが就業3時間でトラブル…人材派遣営業マンの失敗談。

営業マンの体験談

派遣したエンジニアが就業3時間でトラブル…人材派遣営業マンの失敗談。

前職でメ-カ-資本の人材派遣会社で営業を10年ほどやりましたがその際のエピソ-ドです。入社して5年目が経過したある日、営業マネ-ジャ-に昇格しました。とは言え通常の営業マン同様に数字を追いながらのプレイングマネジャ-。マネジャ-になったことで更に周りの目はハ-ドルが高くなり目標以上の結果が求められるような感じしてかなりプレッシャ-を感じてはいました。年収は800万円を切るくらいで1日の勤務時間は12時間位でした。役職がついたことで残業はつかなくなってしまいました。

もともと新卒就職前は人事職等内勤にあこがれて就職活動をしていましたが氷河期で思うようには就職できずやっとの思いで就職した先が大手のエンジニア専門人材派遣会社でした。ただ、新人から営業職についたことで仕事の進め方や業界独自の商習慣、技術的見地等学ぶことは多く目標ややりがいを立てやすい職種でした。
営業スタイルは新人時は飛び込みやテレセ-ルス等新規営業をかけ顧客獲得がメインでしたがやがて自身の顧客がつくようになると担当営業的な役割が多くなります。営業の基本的な流れはお客様訪問を行い、派遣二-ズを引出し、その二-ズに合致したエンジニアを探してマッチングさせていくというのが一連の活動です。大手はエンジニアの採用までは本社が管轄して採用後は営業所がお客様へ提案をしていきますが、中堅以下では営業所が採用からお客様投入までを行います。どちらも良い面、悪い面ありますがその規模や成功事例にそってやっていくことが望ましい形であると思います。

話が飛びましたが本題に戻りますと営業マネジャ-になり数字も含めプレッシャ-をはねのける為に様々な営業展開を行い顧客二-ズをつかんできました。成約させるにはエンジニアが必要でエンジニアの採用も同時に手掛けいたある日のこと、某大手企業からソフトウェアエンジニアの要望があり、たまたま応募があったエンジニアと面接をする機会がありました。面接では特に問題も無く受け答え頂いておりました。過去の実績を見ても技術的には十分なレベルにあり対応可能だと思い提案させて頂くことを本人にも承諾を取り進めていくことになりました。ただ1点、最近数年間は就業期間が短かったことが気がかりではありました。

たまたま大手企業に提案する前に仲良くさせていただいているソフトハウスの社長に「もし大手さんが上手くいかなかった場合、開発で仕事させてもらえますか」とお話ししたところ「No」ですと言われました。間髪入れずに。その時はその理由が全く分からずでしたが。大手企業に提案後すんなり就業が決まりましたが事件は初日から起こりました。
就業時間に同行してスタ-トしてもらいましたがその3時間後にお客様から連絡が有り「すぐに来てください」と。仕事には必要な集団行動がとれず一般常識と考えられている事項について本人が否定をしており結局裁判沙汰にするしないの話となってしまいました。総合的に考えて裁判でも良かったのですが結局はそれもせずにほぼ半日職場に入っただけで給与分だけのお金を持っていかれてしまいました。営業マンとしては反省しかありませんでしたがその教訓は今でも生きていると考えています。後日ソフトハウスの社長にその件を話したところ「そうでしょ」とかえってきました。

これが原因だという決定事項に確証はないのですがただ見極めの観点を自分で持っている必要がある、つまり、仕事をする上で自分の物差しをしっかりもつということが大事であると教わったような気がしました。どのような職種もそうですが、若い時は失敗することがあたり前だと思います。その経験を糧に自分なりの判断基準を持ち上手く回せるようになれば若い時の失敗も良い思い出になると思います。