私は生命保険の総合代理店に勤務しています。保険業は7年目で年収500万円前後の決して優績ではない一般的な営業マンです。生活には困っておりませんが、歩合制であるためもっと稼ぎたいと思って営業をしています。現在の勤務形態としては直行直帰が認められており、営業時間は非常に自由なものとなっています。土日祝日は原則休みですが、契約等の仕事がある場合も多いですし、仕事がなくとも友人等に会うことにより後々仕事に繋がるケースも多いので、休みといっても半分仕事ということが多いです。
私は元々、地方銀行に総合職で勤務していて営業をしていました。しかし、銀行内の人間関係に悩み、精神的に苦しくなってしまい退職をしました。銀行員時代は住宅ローン等の個人向け営業を中心に活動をしていて個人のお客様が喜んでくださることにやりがいを感じていました。そのため個人向けの営業をしたいと保険業を選びました。保険営業を始めて2年目の時に初めてお客様から白内障の治療による保険金の請求がありました。保険金がお客様の口座に振り込まれた後、連絡をいただき大変喜んでいただけました。この時保険業に転職してよかったなと感じました。
私は、紹介を中心に営業をしていますが、保険の営業の仕事で最も大事なのは新規開拓だと思っています。特に契約を頂いたあと、保険証券がお客様の手元に届いた時が最も重要なタイミングだと感じています。保険証券を見ていただき保険内容を確認してもらった際にご紹介を頂くようお願いしています。しかし、紹介を頂けないケースも多いので個人宅への飛び込みも行っています。1時間50件をペースに飛び込みをやる日は1日4時間200件を目標に飛び込んでいます。基本的に断れることが圧倒的に多いため、肉体的にも精神的にもかなり応えますが、あきらめずに飛び込んでいると、ちょうど保険を考えていたというお客様が現れます。飛び込み営業はやったことがない人からすれば、もの凄い非効率な活動に思えるかもしれません。しかし、全く繋がりのないところから新規の契約を得ることができるという点を考えると非常に効果的な活動であると言えます。営業数字に困っている方がいましたらダメ元で飛び込み営業をすると新しい営業スタイルを確立できるかもしれません。
私も7年目になると失敗も多くしてきました。その中で最も大きな失敗をご紹介したいと思います。2年目に起こした失敗なのですが、あるお客様からご紹介を頂いた新規のお客様からご契約を頂くことになった時のことです。お客様に契約関係書類をご記入いただき書類を車の後ろ座席に置きました。しかし、後ろの座席には書類がなく、書類を紛失してしまいました。契約書類にはお客様の個人情報、口座情報、銀行印まであります。気づいた時には顔面蒼白になり、すぐさまお客様に連絡をしました。すると、どうやらお客様の自宅の駐車場内で落としていたらしくお客様が拾ってくださっていました。しかし、お客様は私の書類の扱いに対してかなりお怒りになっていました。結果、その契約は当然取り止め。正式な苦情として会社にも連絡がいくことになりました。減俸や降格等はありませんでしたが、重要な問題として社内で通達されしばらくは後ろ指を指される事態となりました。この失敗からお客様からお預かりした書類は丁重に扱い、すぐに手続きを行い自分の手から離すように努めています。
私も今まで何度か保険業をやめようかと思ったときがあります。具体的には営業数字が上がらず給料が低かったりしたときです。給料を稼ぐために仕事をしているのに貯金を切り崩して生活しないといけないなら意味がないんじゃないかと感じたこともあります。しかし、そのとき今まで加入したお客様のことを考えます。今このまま辞めたんじゃお客様に申し訳ないと感じました。
保険営業は厳しい業界だと思います。業界に入る人も多いですが、去る人も多いです。保険業を辞めようか考えた時は今までの既契約のお客様のことを考えてみるのがいいかもしれません。数字で悩んだときは思い切って既契約のお客様に紹介をお願いしてみてはどうでしょう。もしくは完全新規として飛び込み営業に挑戦するのも手だと思います。困ったときは色々足掻いてみるのが良いと思います。私自身はこれからも保険営業で頑張っていきたいと思っています。