公園で保険の営業にたびたび勧誘されて子供と向き合えない…40歳主婦の体験談。

営業マンの体験談

公園で保険の営業にたびたび勧誘されて子供と向き合えない…40歳主婦の体験談。

もうすぐ40歳になる専業主婦です。小学生一人と幼児一人の子育てをしています。北陸地方の伝統文化で有名な街に住んでいます。国内生命保険に勧誘されることがよくあります。保険の営業マンは遠くから見てもすぐにわかります。たいていは女性の二人組です。季節を問わずに黒系のスーツを着て、手にはA4サイズのパンフレットやクリアホルダーを持っています。何をするでもなく立っています。数分後にまた彼女たちを見ると、少し場所を移動してまた何となく立っています。

私がよく勧誘されるのは自宅近くの公園です。営業マンの立場になって考えてみると、とても勧誘に適した場所だと思います。そこは遊具が7~8個ポツンポツンと点在している少し大きな公園で、公園の周りを遊歩道が囲んでいます。広さは学校の体育館くらいです。公園に入った時点で全体を見渡すことができる程度、ターゲットを探しやすい丁度いい広さです。公園によっては、大きくて高さもあるような遊具のところもあります。つまりは奥まで歩き回ったり、いくつもの階段を登ったり降りたりしなくてはならない遊具の公園です。ところが、ここの公園は簡単なつくりのブランコや滑り台、ジャングルジムなどが点在しているだけですから、ターゲットに近づきやすいのです。もしもターゲットに勧誘をかけて重苦しい雰囲気になっても、遊歩道まですぐですから退散しやすいのです。

時間帯としては平日の午前中が多いです。幼児は午後はお昼寝をしますから、外で運動させようと思ったら午前中になります。幼児のいる世帯は子供が生まれて養うべき家族が増えたわけですから、保険の見直しを勧めやすいと思います。営業マンが近づいて来ても、こちらは遊具で遊んでいる最中の子供がいますから足早に立ち去るなんて出来ません。営業マンの動向を気にしつつも、こちらは子供が遊具から落ちたりしないか見守りながらです。子供の方に気を取られている間に気づいたら営業マンが真隣にいたこともあります。

営業マンは第一声は「○○生命の者ですけど」なんて言いません。まずは連れている子供に向けてかわいいキャラクターのノベルティを見せてきます。「このキャラクター知ってるかな?かわいいよね。」そうして子供の気を引きます。次に、「お子さんかわいいですね。子役になれそう!」などと子供を褒めてきます。「もう上手にお喋りしますか?」など子育ての話にも持って行きます。子供を褒めたり、何気ない子育ての話をしてターゲットの警戒心を解いて心理的な距離を縮めようとしているのだと思います。

私の経験上としては、この後はたいてい2パターンです。一つ目は保険会社主催のイベント、例えば子供が喜ぶようなスイーツの料理教室に誘われるか、二つ目は某テーマパークのチケットプレゼントに応募するためのアンケートへの記入を勧められます。よくある保険の勧誘シーンに過ぎないかもしれません。けれど、私にとっては公園で勧誘されることはなかなか辛いことです。小さな子供のいる専業主婦は、家では家事をしながら子供の面倒を見ています。朝から朝食の準備に後片付け、さらには昼食や夕食の下ごしらえも済ませて、掃除や洗濯をしながら、子供が退屈しないように家事の合間に子供とお絵かきしたり、おままごとをして一緒に遊びます。子供が食べ物をこぼした後や、マジックペンででテーブルに落書きしたあとなど、次から次へと起こる子供のハプニングやイタズラの処理にも追われます。その間にも子供からは「それなぁに?あれなぁに?それはどうして?これはどうして?」とひっきりなしに話しかけられ、子供が理解できるように返答を考えて頭の中はフル回転です。

こうしてやっとの思いで公園へ出掛けるのです。公園では広い空間でのびのびと周りの景色を楽しみながら、じっくりと子供と向き合える時間なのです。そこで保険の勧誘をされたのでは、こちらも休まる暇がありません。自宅に勧誘に行っても居留守を使う家も多い時代ですし、ショッピングセンターなど商業施設では勧誘行為は禁止されています。公園が勧誘を行いやすい場所であり、営業マンにとっては仕事であるということは理解できますが、頻繁に勧誘されたこともあって公園に行くだけのことが気が重くなるようになってしまいました。

私が気になるのは営業マンの話が長いことです。時間を持て余しているのか、勧誘の話になるまでの導入も長いですし、保険の加入を断っても今度は保険の仕事に勧誘されます。この先、仕事をする予定があるのかないのか、人生の展望のようなことも聞かれます。勧誘だけして帰るのも印象が悪いと思って気を遣ってくれているのかもしれません。手探りで距離を縮めようとしているわけですから仕方のないことかもしれません。ただ、もう少し手短に切り上げてほしいと思います。